大ベストセラー イン 北の国

先週、北海道の母から、こんな電話が
かかってきた。

「あなたがイラスト描いた本、あるでしょ」

「はい。はい。」

「あれ、どこに行ったら買えるの？」

「え？かさだかな日々 ですか」

かさだかな日々…というのは、
脚本家の水橋文美江さんのエッセイ集で、
表紙の絵とデザインがめきし子さん作なのでした。

それは、どん！こんな本です。

 
北國新聞社刊　

そしてさらに母の話は続く…。

「お母さんのお友達が
それを欲しいって言ってくれてるんだけど」

「ええええ？？？？？どうして…？
そんなの悪いよ。
私はイラストの担当にすぎないんだから…」

「そうじゃなくて、みんな読んでみたいらしいの」

「読みたい？かさだかな日々を？ええええ？」

？？？？？？？

頭の中はまさに？？だった。
まず
なぜ、本のことを知っているのだ？

「母さんが面白かったから、貸してあげたの」

はあ…お母さん…。

「読んじゃったんだったら、もういいんじゃないの？」

「面白かったので、持っていたいって」

親戚とか近所のよしみではなく、
水橋さんのエッセイが面白いから、
本が欲しいなんて…。

私の町の剣淵のおばさま達は、すごいなあ！！

さすが、絵本の里 の方々　（☆註）


しばし涙がとまらず…。

何も感想を言ってくれなかった方！！
聞こえてますか？

かさだかな日々は面白いのだ。

主婦にして脚本家。二人の子供を育てながら、
映画、連ドラ執筆の日々。
その中で見つけた、感じた水橋文美江の
納得がいったり、いかなかたりの
あれれなことがとても面白いのです。

そのあれれが、北の国のおばさま達にも
伝わったのですね。

さらに母の話が続く…

「それからね」

「それから…え、まだ？」

「いとこのHR子ちゃんも、貸してあげたら、
面白かったから友達の分も合わせて
4冊を購入したいって。だから全部で6冊かしら」

それは、
町の人口でいったら、十分ベストセラーじゃないの（笑）


お母さんは剣淵でどういう活動をしているんだろう…。
やめよう。考えてはいけない…。
 

「お兄ちゃんに頼んだけれど、札幌ではみつけられなかったの」

お兄ちゃんは、
なぜ、インターネットを使わないの？
いつも買い物してるはずじゃない…。

町の本屋さんはどうなってんの？芳賀書店は？
なんだか、よくわからない人ばかりだ。北海道は…。

「お母さん。インターネットから買えると思うと？」

「え？インターネットで本が買えるの？」


この後、インターネットの説明が延々と
続く。

シーユーレーターアリゲーター！！
LOVE めきし子



☆註→絵本の里 ＿＿めきし子さんの田舎、剣淵は、
昔町興しで国からいただいた一億円で、
絵本の博物館を作ってしまいました。自分の町にもうしわけ
ないですが、絵本にはほんとに無縁の場所です。
だらら日本の中でどれくらいの知名度かわかりません。
町の人も最初は？？？なことだったと思います。

でもこのこ里のおかげで、町の人たちは、いつのまにか
絵本にひじょうに愛着をいだくように
なり、話題の絵本をみんなで購入したりします。
子供がいなくてもおうちに絵本があったりして、
今では、絵本の里の里民であることを
きっと誇りに思っているのではないでしょうか…。
めきし子さんが思うに、近い将来、
この里で育った子供の中から
すばらしい絵本作家が生まれると思っています。

どうか、
剣淵の絵本の里をよろしくお願いいたします。

旅行者のみなさま、絵本の里に
ぜひお立寄よりください。

かさだかな日々もよろしくお願いしますね。
本文にもめきし子さんのイラストが
いっぱいです。

かさだかな日々/水橋 文美江

￥1,300

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