みーちゃんの怒り。

子連れで、アメリカに留学していた
友人が先日戻ってきた。

友人の子供みーちゃんは、向こうでは、地元の学校に
通っていたので、どちらかっていうと、
英語が主なのだが、本人の希望もあって、
アメリカンスクールには行かずに、
近所の中学に通うことになった。
アメリカの学校から、いきなり日本の学校。しかも中学。
みーちゃんは、週末に日本人学校に通っていたとは言え、
あくまでも、週末だけのこと。
友人は、みーちゃんが日本の学校でやっていけるかどうか、
心配でならなかった。

初日、学校から戻ったみーちゃんは、ひどく元気が
なかった。
やっぱり、難しかったのかなあ…と、心配して、
友人が尋ねたところ。

お母さん！これ見てと、
みーちゃんが国語の教科書は差し出した…。

開いてみると、新しく登場する漢字に、ご丁寧に、
すべてルビがふってある。

みーちゃんは、そのことがショックで落ち込んでいたのだ。

みーちゃんたちは、大人にバカにされてると。

 

はははは。うけるぅ。
中１の国語の教科書にルビなんて。
うそでしょ。

ほんとうです。
今度、お見せします。

なんだか、おかしい。
やっぱ、冗談でしょ。

いつまでも真剣に聞こうとしないめきし子さんに
友人は、少しキレた。

だって、想像してみて。
教科書決めるおじちゃんや、おばちゃんが、
真剣に会議してる姿。すごく偉いと
言われてる人達がさあ。

ルビ入れる、入れないで会議してるの？
面白いよ。見たーーーいなあ、そういう会議。
国会とか、裁判だけじゃなくて、そういう国の会議も、公開して
くれないかなあ…？すごく、ヒートするよ。

あ、そうかあ…それって…もしかしたら、
他の国の陰謀かもしれない…。

陰謀？

教育水準の高さを誇った日本が…。
漢字にルビなんて、やっぱり可笑しいよ。
これはさあ、アジアの某国のスパイが
文部科学省をコントロールしているのでは
ないだろうか。時間はかかるけれど、間違いなく、
効果があるように思うけど…。

…………もういいです。私忙しいので。
埃とったり、ビックカメラ行ったり。先輩の
妄想に付き合ってられません。
ツーーーー。

あれ、ごめん。
でも、陰謀がないとは、言えないじゃん。

わたしのお友達！！
わかるよ。めきし子さんも、怒ってます。

こら、大人！
子供をあまりバカにしないでください。

脳化学者の、茂木さんが言ってました。
ホームより、アウェーの方が、脳の発達を促すって。
ということは、サービス過剰な、そのルビは必要ない
ってことです。
みーちゃんのために、即刻、ルビを、外しなさい！！！

（ちょっと意識して、いつもより漢字多くしてみました。
ご免ちゃいよ。）