空気人形

もうすぐ、アメリカに戻る友人と
是枝裕和監督の空気人形という映画を観た。

業田良家の『ゴーダ哲学堂 空気人形』が原作。

空気人形は、最近は、エアードールとか
ラブドールとか言われている
ダッチワイフのお話。

ダッチワイフがなにかわからない人は、
Wikipediaとかで検索してください。
ダッチワイフって語源も面白いです。

最近は、ものすごーく高性能です。
あ！って驚くことでしょう。

主演の ペ・ドゥナさんは、韓国の女優さんです。
無機質で、バランスのいい身体。
最初、タイとかのニューハーフの少年かななんて
思いました。でも、独特のややアジアなまりの日本語…
なんだけって、帰りの電車で考えていたら、思い出しました。
リンダリンダに出ていた韓国から来た高校生です。

あああ。すっきり。

こういう形で、また登場するのだ！！
日本の女の子ではなく韓国の女の子…。
アジアのつながり…。うれしっす。



友人とは、過去に二度一緒に映画を見ている。
「カモメ食堂」と「おくりびと」だ。

どちらも、見終わってものすごくごはんが食べたくなったのを
覚えている。

カモメ食堂の時は、定番の日本の物が食べたくなって、
恵比寿から中目の東八にたしか行った。

おくりびとの時は、手羽先だった。
映画館を出たとたん、手羽先と叫んでいた。

個人的なことだけど、過去の経験から、今回も
ちょっと見終わった時を楽しみしていた。
でも、外は夕方の渋谷なのに、
私と友達の胃袋に変化が起きなかった。

空気でいっぱいとでも言うか。

じゃあ、コーヒーでもとやや余韻にひたりながらおしゃべりしていたら、
いつのまにか幸福の話になってしまった。

普段、幸せかどうかなんて気にしていないので、なかなかむずかしい。

昔ほど、そこにこだわっていないからかなぁ。
そこにこだわると、とたんに不自由を感じる。

いい年して、まだまだ、そういうことに
きちんと答えられない。

わずかコーヒー二杯で、それから2時間も話してしまい、

viron で同じパンを二個買って、

スクランブル交差点手前で、おもいっきりハグして別れた。

ぎゅっとした時、
友人の身体は、しっかりと弾力のある人間のボディだった。

シーユーレーター、アリゲーター！！